2017年2月21日火曜日

追悼:チュルキン露国連大使

チュルキン露国連大使が2017年2月20日、急死しました。享年64歳というあまりに早すぎる死です。

駐日ロシア大使館は次のようなツイートをし、彼の死を悼みました。

露国営プロパガンダメディア、スプートニクも彼の死を悼む報道を行なっています。
  
ロシアのチュルキン国連大使が20日、ニューヨークで急死
https://jp.sputniknews.com/russia/201702213361940/ 

日本のメディアですと、例えばこの毎日新聞の報道が印象的です。

チュルキン氏が急死…「外交の巨匠」悼む声
http://mainichi.jp/articles/20170221/k00/00e/030/176000c 
(引用開始)
 米国のヘイリー国連大使は20日、声明を発表し、「我々と意見は必ずしも同じではなかったが、疑いなく素晴らしい技量でロシアの立場を主張した」と死を悼んだ。シリア問題などを巡ってチュルキン氏と激しく衝突したパワー前米国連大使も「外交のマエストロ(巨匠)で、思いやりのある人だった」とツイートした。
(引用終了)

ロシアと激しい対立をしていたオバマ政権の下で、国連大使を務めていたパワー氏ですら、彼の実力を認め、追悼しているのです。

チュルキン氏が国連大使の任に就いたのは2006年。それ以降、度重なる北朝鮮のミサイル発射及び核実験、グルジア戦争、米軍の中東からの撤退、アラブの春、ウクライナ危機、シリア内戦へのロシアの介入がありました。ウクライナにおける力による現状変更やシリアにおける人道危機によりロシアが国際的に孤立する中で、国益を守り抜こうとしたチュルキン氏の心労は察するにあまりあります。

チュルキン氏には、「ゆっくりお休みください」とのお言葉をお掛けしたいです。

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