2017年8月31日木曜日

ベネズエラ大使館Twitterのご紹介、そして広尾でベネズエラ飯を食べる!

南米ベネズエラに関しては、昨今は暗いニュースばかりが流れてくるのが現状です。
暴徒化するデモ隊と治安部隊との衝突を撮影した映像をご覧になった方も多いかと存じます。

ベネズエラ市民の不満の背景には、原油価格下落に伴う外貨の不足によるインフレが存在するとの事。8月上旬にはウゴ・チャベスの後継者たるマドゥーロ大統領の独裁体制が確立したとの事です。

独裁確立 制憲議会発足 国会廃止決定へ
https://mainichi.jp/articles/20170805/dde/018/030/031000c 

このような情勢下で、駐日ベネズエラ大使館はTwitterを通じ、日本語にて積極的に情報を発信しています。
かの国の体制を肯定的に捉えるか、否定的に捉えるかに関わらず、関心をお持ちの方はフォローしてみてはいかがでしょうか?

https://twitter.com/VenezuelainJpn/

ベネズエラ政府の広報(否定的に捉えるならプロパガンダ)ツイートが目立ちますが、以下のようなツイートも。


「これは行ってみる価値があるんじゃないか?」

というわけで、食べに行きました。最寄りの広尾駅へと降り立ちます。

様々な国の大使館が集中するエリアですね。同時にお洒落エリアでもあり、俺の場違い感がすげえ。

お邪魔したのはこちら。レストラン「天現寺大使館」です。お目当のベネズエラランチセットの看板がありました。

お店備え付けのサラダバーで野菜をボリボリむさぼっていると、ベネズエラランチセットが到着しました。

胃腸が弱りがちな夏にぴったりの爽やかなランチプレートです。

主食のジャスミンライスは、粘りのない長粒種のお米を使用。香りが良く、食が進みます。

サラダはトマトとコーンサラダ、アボガドとエビのレモンオリーブサラダの2種類。
前者はクリーミーなドレッシングとトマトの味がよくマッチしており、後者はプリプリしたエビの食感とねっとりした食感のアボガドの組み合わせが非常に美味しかったです。

メインはチキンソテーのマンゴーソース。
(チキンにマンゴーとか、酢豚にパイナップル並みに合わないやろ…)と思っていたのですが大間違い。
ほんのりと甘いソースが、チキンの持つ旨味を最大限に引き出していたのです。これほど旨味が凝縮された鶏肉を頂くのは初めてではなかろうか…?

ランチプレートを楽しんだ後は、デザートの時間。
バナナのベネズエラ産チョコレートがけの登場です。
ベネズエラのチョコレートはほろ苦く濃厚な味わい。これがほどよく凍ったバナナのシャリシャリとした食感と合わさり、口の中でバナナの持つ自然な甘みを引き立ててくれます。これも本当に美味しかった!

というわけで、ベネズエラの食を通じ、かの国の文化をほんの少しですが感じてきました。

ベネズエラ情勢は予断を許しません。再度クーデターが起こる可能性もあるでしょうし、トランプ大統領の発言にあるよう、米国の軍事介入も否定はできない状況です。

豊かな文化を持つベネズエラに、また平和が戻りますよう。

2017年8月26日土曜日

J-PARC一般公開に行ってきました

8.20は大強度陽子加速器施設(J-PARC)一般公開に足を運びました。

東京から常磐線に揺られること3時間、東海駅で下車。
受付を日本原子力研究機構で済ませます。
受付が終わるとJ-PARCパスポートを頂きます
バスに揺られること5分ほど。J-PARC構内に入ります。構内の建物の撮影は禁止とのことでした。

研究棟3階で素粒子物理学が得意なフレンズ、 多田将先生の講演を拝聴しました。



紅茶とスコーンを頂きながら味わう優雅な講演。

アインシュタインによる特殊相対性理論と一般相対性理論の解説に始まり、タイムマシンは未来への片道切符のものであれば実現可能であること、「どこでもドア」は実は行き先がどこになるかわからない「どこへかなドア」となってしまうこと、宇宙戦艦ヤマトの推力は計算上40ジュールにしかならず、コスモクリーナーをイスカンダルへ取ってきて戻ってくる頃には既に地球は滅びているであろうこと… いやー、「物理学ってすっご〜い!」な講演でした。

講演の後はMR加速器を見に、地下25mへと潜ってみました。陽子を光速の97%まで加速するという施設の中央部とのこと。放射線の関係で、機器はもちろんのこと、壁に触れることすら禁じられていました。奥の方で、右側がハドロン実験施設、左側がニュートリノ実験施設へと分岐しています。









ハドロン実験施設がこちら。ビッグバン直後の物質の創生や重さの起源といった、壮大なテーマの研究がここでなされているとのことです。
 中性子実験施設も見てみましょう。水に反応しやすい中性子の性質を利用し、タンパク質の構造を解析する等といった研究が行われているとの解説でした。中性子爆弾で人間が殺傷可能なのは、こうした性質を有していたからなのか…とぼんやり考えつつ見ておりました。
こちらはニュートリノ実験施設前置検出器の様子です。ニュートリノ実験施設で発生させたニュートリノビームは一度ここで測定されたのち、295km先の観測施設「スーパーカミオカンデ」に打ち込まれ、観測されます。これをT2K実験と呼称し、昨今では物質と反物質の性質の違いである「CP対称性の破れ」を90%確認する大きな成果をあげたとのこと。
これを99.999...%まで高め、「CP対称性の破れ」を証明することがT2K実験の大きな目標であるそうです。

電磁ホーン試作機、カミオカンデの観測装置等。


数学を三角関数で投げ出し、理科系の科目は消去法で選んだド文系な私ですが、実は子供の頃は科学少年でした。童心に帰って、科学のロマンを存分に味わえた一般公開だったように思います。J-PARCの方々には、日々の研究に尽力し、世界に誇れる成果を出して頂ければと願うばかりです。
素粒子物理学が得意なフレンズ、多田将先生のこちらのインタビューもおすすめですよ。

宇宙の謎に迫る世界最先端の“すごい実験” ~究極の物の“中身”、素粒子を知る~ 素粒子物理学者・多田将 さん
http://toshin-sekai.com/interview/20/

2017年8月24日木曜日

蘭州拉麺店 火焔山にお邪魔しました

食レポです。今回は蘭州拉麺店 火焔山にお邪魔しました。

池袋西口、在日中国人が数多く集まり、歩いていると時折中国語が聞こえるエリア。そんな場所にこのお店はあります。

 店内は清潔で、気軽に入りやすい雰囲気のお店です。

メニューは以下の写真の通りです。




麺類だけでなく、和え物を中心にした中華料理も提供しています。拉麺を頂くだけでなく、一人飲みに行くにも良いかと思います。店内を見るに、集団で長居するお店というより、ふらっと入って、さっと食べて飲んで帰るのに適したお店かと存じます。

羊の串焼きと青島ビールがあるじゃないですか。これで早速一杯やりましょう。

スパイシーな味付けの羊の串焼きと、あっさりした味わいの青島ビールとの相性は抜群です。

舌鼓を打っていると、頼んでいた漢方入り蘭州ラーメンが運ばれてきました。
牛の出汁の効いた少し白みがかった透明なスープに、素麺とうどんの中間程の太さの麺の組み合わせです。薄切りの大根と牛肉が乗せられ、ネギとパクチーがかかっています。

あっさりとした味わいのスープにコシのある麺、そして漢方のコラボに、最高気温33度の真夏日にも関わらず食が進みます。美味い!

完飲。

大変良いお店でした。次に池袋に行く際も、また足を運んでみたいですね。
蘭州拉麺店 火焔山
東京都豊島区池袋2-47-7
https://tabelog.com/tokyo/A1305/A130501/13212134/

2017年8月18日金曜日

米 白人至上主義サイト「Daily Stormer」ロシアドメインで復活後、深層ウェブへ潜る

米国における白人至上主義団体とそれに反対する人々の間での衝突は皆様のよく知るところかと思いますが、その影響がサイバー空間にも及んできました。

まずは、IT media NEWSの以下の記事をご覧ください。

Google Domain、白人至上主義サイト「Daily Stormer」のドメインを停止
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1708/15/news038.html 
記事中にあるよう、米白人至上主義(ネオナチ、オルタナ右翼と多様な表現ができると思いますが) サイト、Daily Stormerは米ドメイン登録業者より提供されていたドメインを停止されたのち、Google Domainへの登録を試みますが、数時間で停止されました。

後述しますが、IT media NEWS記事内
Daily Stormerのオーナーであるアンドリュー・アングリン氏(32)は13日、前日に米バージニア州シャーロッツビルで起きた白人至上主義者やネオナチなどの極右団体とその反対派の衝突で反対派の女性、ヘザー・ヘイヤーさんが車でひき殺されたことについて「彼女が死んで多くの人が喜んでいる。彼女は社会の汚水だ」などとする記事を公開したという。

で言及されている問題となった記事は、現在でも閲覧可能な状態です。

そして以下の記事の通り、Daily Stormerは匿名化ネットワーク「Tor」を使用してのみアクセス可能な深層web(ダークweb)へと移行します。

ネオナチサイト「Daily Stormer」、Googleによるドメイン停止を受けダークWebへ
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1708/16/news042.html 
記事中で言及されているDaily Stormerのステータスアカウントを含めた関連アカウントは、以下のツイートの通り現在全て凍結されています。
また、記事内には
>同サイトにアクセスした米Vice Newsが掲載したスクリーンショットによると、トップページはそれまでと同じデザインで、ビットコインか私書箱へのキャッシュでの寄付を募るメッセージが表示されている。「ユダヤのテロリストに提訴されており、存続するには寄付が必要だ」とある。

とありますが、そうした記述は現在も存在します。以下のスクリーンショットの通りです。ビットコイン用のQRコードが付いていますね。

意外なことに、Daily Stormerはロシアのドメインで復活を果たします。


少なくとも私がアクセスした日本時間2017年8月17日0:47において、Daily Stormerのアドレスはwww.dailystormer.ru/だったのです。

しかし、以下の朝日新聞 駒木モスクワ支局長のツイートにあるよう、ロシアのドメインも停止されました。

この記事を執筆している時点で、Daily Stormerは再び匿名化ネットワーク「Tor」を経由してしかアクセスできない深層webへと再び潜った状態です。

現在のDaily StormerのURLはこちら。
https://dstormer6em3i4km.onion.link/

そして、シャーロッツビルの衝突で犠牲となった女性を侮辱する内容を含んだ、ドメイン停止のきっかけである記事"Heather Heyer: Woman Killed in Road Rage Incident was a Fat, Childless 32-Year-Old Slut"のURLは以下の通りです。
https://dstormer6em3i4km.onion.link/heather-heyer-woman-killed-in-road-rage-incident-was-a-fat-childless-32-year-old-slut/

Daily Stormerの動きを追うに、米国のオルタナ右翼、白人至上主義者、ネオナチといった存在に関する問題の深刻さに惨憺たる思いです。

米国での白人至上主義者とそれに反対する人々の衝突に関しては、アノニマスが#DayToDenounce  ,#opdomesticterrorism といったタグを用いて活動しており、この動きにも注目しております。

※2017.8.19 追記
Daily Stormerは本追記執筆時点で表層webへと復帰を果たしています。新たなドメインは.lol、URLはhttps://dailystormer.lol/です。

シャーロッツビルでの犠牲者を侮辱する記事が未だ閲覧可能な状態にも関わらずです。
(https://dailystormer.lol/heather-heyer-woman-killed-in-road-rage-incident-was-a-fat-childless-32-year-old-slut/)

どの企業がドメインの提供を行っているのか、筆者にはわかりかねます。

ドメイン停止等の処置がなされた場合は、また深層web上のDaily Stormerサイト(https://dstormer6em3i4km.onion.link/)にて、告知がなされるものと思われます。

2017年8月10日木曜日

F-35 対ガザ地区空爆で世界初の実戦投入か?

久々の更新です。

Twitter上で、イスラエル軍がパレスチナのガザ地区に対し最新鋭のステルス戦闘機であるF-35による空爆を行った旨の未確認情報を見かけた故、検証を試みました。

すると、保守系のイスラエル紙「エルサレム・ポスト」電子版にて当該情報が確認できました。

IDF strikes Hamas targets following Gaza rocket attack
http://www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Report-IDF-strikes-Hamas-targets-following-Gaza-rocket-attack-501940 

当該記事内には
Recently acquired F-35 stealth fighter jets were reportedly used in the strike.
直訳すると、「伝えられるところによると、昨今取得されたF-35ステルス戦闘機がこの攻撃に用いられた」との記述がありました。

筆者の知る限りにおいて過去にF-35が実戦投入された例は無く、この報道が正しければ世界初のF-35実戦投入は、2017年8月8日のイスラエル空軍所属機によるガザ地区空爆だったという事になるかと存じます。

しかし、本当にF-35が実戦投入されたのかは疑問が残るところです。
イスラエル国防軍公式Twitterアカウントは、当該する空爆に関し以下のように伝えたのみです。
イスラエル軍によるF-35実戦投入が事実であれば、 世界初の事例として大々的に取り上げても良さそうなものですが、そのようなツイートにはなっていない事がお分かり頂けるかと思います。

F-35実戦投入が本当に行われたのか、筆者の中では現時点での判断は保留している状態です。