2017年3月9日木曜日

1000名の予備部隊クウェート派遣検討、対シリア海兵隊派遣、そして米露トルコ参謀総長会談

CNNの報道以降、自分なりに米対シリア大規模地上部隊派遣構想について情報を収集しておりますが、本日は3つ、興味深い情報が入ってきました。

1つはロイター通信の以下の報道です。

米政権、IS掃討で最大1000人の予備部隊を検討=当局者
http://jp.reuters.com/article/usa-trump-islamicstate-idJPKBN16G009 
(引用開始)
米当局者がロイターに明らかにしたところによると、トランプ政権は過激派組織「イスラム国(IS)」との戦いの予備部隊としてクウェートに最大1000人の米軍兵士を派遣することを検討している。
この案の支持者は、予備部隊を派遣すれば現地の米軍司令官は想定外の事態に一段と迅速かつ柔軟に対処することが可能になるとしている。
また、クウェートの予備部隊をシリアやイラクに展開するかを巡る最終的な判断を現地の司令官に委ねることになる。
(引用終了)


 検討段階であるとの事で、まだ様子見といきましょう。

2つめは、野口雅昭先生のブログからです。

海兵隊のシリア到着
http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/5185725.html 
(引用開始)
al qods alarabi net とal jazeera net は、米海兵隊が北部シリアに到着したと報じています。
(到着した部隊の規模は不明ですが、記事では海兵隊の第11ユニットとなっていて、このユニットというのが、どうもよくわかりません…要するに師団や旅団や連隊規模ではなさそうですが、海兵隊の場合ユニットというとどの規模の部隊を意味するのでしょうか?また国防総省は、詳細についてはコメントしていないとのことで、今後どのくらいの増派があるのか等も、現時点では不明です)
また、同時に海兵隊は155㎜大砲を前線に配置したとのことです(この前線というのも、どこかよくわかりませんが、どうやらmanbij のようです)
この米部隊は、クルド等の同盟者がISの本拠地ラッカを攻撃するときに、これを支援する役割を担い、これまでシリアに派遣されていた500名の特殊部隊に加えて派遣されたものの由。
またwashington post は、この海兵隊の派遣は、米軍にとって重大な転機ではあるが、この派遣は以前から検討されていた戦略の一部であって、トランプが新たに米国防総省に検討を命じた、シリアの新政策ではないとしている由。
(引用終了)
CNNが報じた、米対シリア大規模地上部隊派遣構想とは異なり、従来型(オバマ政権型と言い換えても良いか)の戦略であることがミソかと存じます。

元となったワシントンポストの記事はこれのようです

Marines have arrived in Syria to fire artillery in the fight for Raqqa
M777榴弾砲が展開したようですね。HIMARSにも言及が。

以前の記事(http://kimk91fw.blogspot.jp/2017/03/blog-post.html)で、ワシントンポストによれば米当局者が「特殊部隊、攻撃ヘリと各種火砲の増強、そして主要なクルド・アラブ武装勢力への武器供与の増大がラッカ攻略には必要」と述べていた事を紹介しましたが、この「各種火砲」の増強の1つが、M777の配備なのでしょうね。
なお、シリアに展開した海兵隊ユニットは昨年10月にサンディエゴより派遣されたとの事ですので、トランプの対シリア新戦略の一環とみなすのは難があるかと思われます。

3つめは、アンタルヤでの米露トルコ参謀総長会談に関してです。
先に引用したブログ内で野口雅昭先生が言及なさっているほか、池内恵先生も重要性を指摘していらっしゃいます。池内先生のツイートを転載して終わります。




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