2017年1月16日月曜日

バグダディはモスルにいる? カーター国防長官の気になる発言

米軍の支援を受けた、イラク軍・クルド勢力・シーア派民兵による、ISISに占拠されたイラク第2の都市モスル奪還作戦進展は、私の主観では比較的順調といった印象を抱いております。

そんな中、米カーター国防長官の気になる発言がありました。
以下、CNN日本語版2017年1月17日付の記事をご覧ください。

ISIS最高指導者、排除は「間近」 米国防長官が言明
(引用開始)
米国のカーター国防長官は15日までに、過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者の最近の動向に触れ、潜伏場所をしきりに変えているが命運はもはや尽きており、排除は間近との見方を示した。
米の公共放送PBSとの会見で述べた。長官が同容疑者の末路についてこれほど断定的な表現で触れたのは異例。米国はISIS幹部に無人機攻撃などを仕掛け、抹殺を図っている。
(引用終了)

政権交代が間近に迫る中ではありますが、それでも米国防長官がこのように断定的な表現を用いるのは気になるところです。

では、ISISの最高指導者、バグダディはどこにいるのでしょうか?記事内にはこのような文面もあります。
(引用開始)
バグダディ容疑者の潜伏先については、ISISが首都と称するシリア北部ラッカとするのが米政府当局者の間の通説となっていた。ただ、イラクのイスラム教シーア派率いる人民武装軍団(PMU)は11日、イラク北部モスルにいると指摘。同軍団の報道担当者は、バージ、アルカイラワン両町の間に潜んでいるとの情報を入手したと述べた。
(引用終了)
これだけの情報で、バグダディがモスルにいるとは断定できませんが、可能性は排除できないと考えます。また、バグダディの居場所の「本命」であるラッカには、シリア民主軍(SDF)が昨年2016年11月より攻勢をかけている旨です。(参照: http://www.bbc.com/japanese/37893090 )

昨年末は、人道危機と呼んで差し支えない状況におかれていたアレッポの攻防戦に否が応でも目を向けてしまいましたが、今後はモスル・ラッカの戦況も注視すべきでしょう。

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