米国時間2017年1月20日正午、ドナルド・トランプが正式に第45代大統領に就任しました。日本時間では21日午前2時の事でしたが、深夜にも関わらず夜更かしして就任式をご覧になった方も多いでしょう。
ご存知の通り、今回の大統領選挙にはロシアが多様な形で介入を試みました。最も知られているのがサイバー攻撃ですが、プロパガンダ戦という手段でも介入を試みています。そして、米国家情報局長官室公式ウェブサイトにて閲覧可能なこちらの大統領選へのロシアの介入に関する報告書では、ロシア政府系メディアRTに関して多くのページが割かれている他、RTの風刺画すら掲載されています。それだけ、米国内でRTの影響力が大きかったという事でしょう。
https://www.dni.gov/files/documents/ICA_2017_01.pdf
RTはロシア政府系のプロパガンダメディアと定義できます。通常のプロパガンダメディアであれば、プロパガンダ分析に関心のある方以外は見ない方が良いのでしょうが、RTの場合はそうもいかないのが厄介です。RTは、速報が非常に早い等、「使える」メディアでもあるからです。
私はTwitter上で、数多くのメディアをフォローしていますが、例えば「中東のどこそこで爆発が起きた」といったニュースを最初にツイートするのはRTです。 他にも、RTはYoutubeチャンネルを開設しており、そこから数多くの価値ある動画を配信しております。私の場合は、毎年行われるロシアの戦勝記念パレードはRTのYoutubeにおける生中継で見ています。
「使える」プロパガンダメディアであるRTといかにして付き合っていけば良いのか。
ロシア政府系プロパガンダメディアゆえに、ロシア政府の利益になる事を発信し、都合の悪い事は報道しない事を念頭におく事、他のメディアに先駆けて速報を打つ事が多い為、後に続く他メディア報道と比較しファクトチェックを行うことを徹底すべきでしょう。
その上で、「使える」美味しい部分だけかじり取っていくのが、RTとの上手な付き合い方ではないかと愚考します。
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