多くの組織が、使用されたのはサリンであるとする中、国境なき医師団はサリンと塩素双方が使用されたと報告しているのです。現地に派遣されている海外医療組織は限られる為、興味深い分析かと思います。
シリア:イドリブ県に対する空爆で、患者に化学物質被害の症状
(引用開始)
8人の患者が瞳孔の収縮、筋肉の痙攣(けいれん)、失禁などの症状を見せており、サリンガスなどの神経毒にさらされた際のものと一致する。MSFは薬と解毒剤で患者を治療するとともに、救急科の医療スタッフに防護服を提供した。また、MSF医療チームは攻撃被害者が治療を受けている他の複数の病院を訪れ、患者から漂白剤の臭いがしたと報告。塩素にさらされた可能性がある。
これらの報告により、ハンシャイフンの攻撃被害者は少なくとも2種類の化学物質に暴露したことが強く疑われる。
(引用終了)
使用されたものがサリンであれ塩素であれ、アサド政権の行った化学兵器攻撃がシリアが加盟している化学兵器禁止条約に違反するものである事に違いはありません。
しかし、塩素は平和利用が可能な為(皆様が飲用している水道水も塩素で消毒がなされたものですよね)化学兵器禁止条約加盟国であっても保有が容認されているのに対し、サリンは平和利用が不可能な物質であり、破棄が義務付けられます。 そして、OPCWの査察により、サリンを含めたシリアの化学兵器は全て破棄された事となっているのです。
要するに、アサド政権にとってみれば、査察を逃れ隠し持っていた貴重なサリンをわざわざ今回の攻撃に投入した事となります。国境なき医師団の報告が正しければ、塩素でかさ増しをするという形をとって…
化学兵器攻撃がなされたハンシャイフンはそれほど重要な地区であったのでしょうか?
(追記)
舌足らずな表現で語弊を招いてしまいました。
私個人は、サリンと塩素の混合ガスではなく、サリン弾・塩素弾双方が投下されたものと考えております。
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